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メンタルヘルスと鍼灸

  • 執筆者の写真: 小林 正志
    小林 正志
  • 2019年11月11日
  • 読了時間: 3分

院長の小林です。


11月10日は天皇陛下の即位パレードがありましたが、

私は神保町にて鍼灸の学会に参加しておりました。


午後に外来講師として


関西医療大学の近藤哲哉先生

によります「メンタルヘルスと鍼灸」

について講義を聞きました。



メンタルヘルスとは、いわゆる精神疾患のことで、


うつ病、PTSD、総合失調症、自閉症、パニック障害などなど

精神から起こりうる病はたくさんありますし、

症状も十人十色です。


当日配られたプリントには

容量たっぷりで話を聞きながら読み解くにはとても大変でした。




話を聞いてくるうちに、

自分自身に該当することもあり、

落ち込みながらも踏ん張りました。



鍼灸をする上で、どこに注目して四診法をするべきか、

どのような症状で悩まれているのか?

大学病院での治験データを見せて頂きました。


どのように鍼灸したのかも大事ですが、


どう患者さんと向き合うべきか?


その上で「ゲーム」という考え方がとても印象的でした。


ゲームとは、
繰り返し行ってしまうやりとりのくせ。
表面的にはもっともらしい交流のように見えるが、
隠れた動機を伴うために繰り返され、
その度に不快な感情に陥るこじれた人間関係のパターン

資料より抜粋



これが、好きな子にちょっかい出したり、

思わせぶりな態度をとるくらいなら

微笑ましいのですが・・・



兄弟ケンカで弟が泣かされて

兄が親に怒られて気まずくなる。


ですが、弟がクリティカルヒットを

兄にしてしまうと余計気まずくなりますよ(実話)


それはさておき、


「病は気から」と言われるように、

痛みの感じ方というのは病気だけでなく

考え方や性格にも大きく作用されます。


「痛い」と信じ続けて痛くなることもあるでしょう。


それだけメンタルヘルスの患者さんを診るのは

大変なことが多い。



穏和な人から許しの寛容を得るために

失敗を重ねて謝罪する「すいませんのゲーム」




患者さんは一見救済を求めているのだが、

治療者が提示する提案を尽く否定し、

万策尽きて敗北宣言。

これを、「Yes but ゲーム」と言います。


なぜこのような現象が起こるのは、


自主的に動かず、他人任せだが信頼仕切れない

患者心理にあるとのこと。


「結局ダメなんでしょ?」

って言いたくて(諦めて)

BAD ENDに進んでいるような。


「そんな私でもなんとかしてくれる人」

は探しているんだけどね・・・



気持ちは分からなくもない。

私にも思うところはあります。



・・・というBAD ENDに陥らないためには、


・ゲームに気づき、

・相手のペースには乗らないで、

・対応の仕方や言葉の受け取り方・伝え方を変える


痛みに対しても、

痛みへの対応を変更すると

痛みの意味が変化する


すると、

患者さんの訴えに振り回されることなく

治療者のペースで進めることができる。



これを実践するのは相当な覚悟が必要ですし、

私自身真に受けてしまう所があるため

聞き入れられるだけの心のゆとりを身に付けたいです。


とはいえ、

「ゲーム」なんだと思えるだけで、

少しホッとしてるところもあります。


距離感って難しいですよね?


ですがあくまで本質に拘って

患者さんが望んでいる本質まで

見抜いた上で鍼灸治療ができるといいなと思いました。



最後に一言、


ゲームは1日1時間まで

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