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子供にしがみつく心理

  • 執筆者の写真: 小林 正志
    小林 正志
  • 2019年5月21日
  • 読了時間: 6分


なぜこのタイトルかと言いますと、

ひとつは同題の本(加藤諦三氏)を読んだから



もうひとつは、

人間関係の基本は「親子関係」だからです。




人間関係に苦労されている方は

多かれ少なかれ、

ココに原因やヒントが隠れています。



恐らくタイトルを読んだだけで不快に

感じる方もいることでしょう。



「私はそんなことはない!」



果たして本当にそうでしょうか?



親子の関係というのは

他人にどうこう言われるものではないものです。


しかし、

だからこそ閉鎖的で独善的になりがちです。



相談するにしても複雑過ぎて

理解されることは難しいでしょう



自分の言葉で説明しても

自分が思っている言葉の意味と

他者が思っている言葉の意味は

ズレが必ずあります。


そういった「誤解の積み重ね」が

親子の間には特に起こりやすいのです。



加藤諦三氏の本は

読んでいると心が痛くなります。


あまりにも淡々と

あまりにも日常に沿って

あまりにも核心を突いた

文章だからです。



本当に読むのが大変でした。

心を削りながら読んでいました。



そもそも

私が人間の内面に興味を持った

キッカケはやはり


「エヴァンゲリオン」です。



言わずと知れた国民的アニメですが、

主人公はとことん悩んでいます。


主人公の碇シンジは中学2年生、


「中2病」という言葉が生まれた

キッカケかもしれません。



最初はなんでこんなに有名なんだろう?

と思いました。


一般ウケする内容ではない。

それが本音です。


RADIOHEADも然り


なんでこんなに暗い音楽が

イギリスを代表するバンドなんだろう?



どちらも人間の内面を掘り下げています。


人間の本質を美しく表現しているから

ではないでしょうか



誰しもが表には出さないが

考えている普遍的なテーマが

人々の心に刺さっただと推測しています。





それからしばらくして


自分の心の変化や不安定さや

なんでイライラしているのだろう?

などなど、

心の整理がつかない状態が

長いこと続いていまして、


自分の頭では納得する答えが出せないで

悶々といている所に



「鈴木先生」

というドラマを観まして


内面描写の深さ、正確さ

言葉のチョイス

生徒の心理、教師の心理、

親、兄弟、クラス、世間の常識

多数決の危うさ・・・


などなど

スゴイなぁ

さすがテレビ東京!


と驚かされました。



そもそも

自分はうまいこと青春できてない人間だったので

学園モノは結構好きなんですよね


「楽しそうだなぁ」

「青春してるなぁ」


自分が体験できなかった学園生活を

ドラマに投影して、

疑似体験とまではいかないものの、

やっぱり仲間っていいよなぁ

(現実は置いといて・・・)


と、

もの想いに耽っておりました。



鈴木先生に話を戻しますと、


先生がクセの凄い生徒一人一人に対して

どう導いていくか


基本的には事件が起こって、



それを一旦止めて、

そこから観察、思考、相関関係・・・


その分析の仕方が

感情的にならずに、

あくまでも客観的に冷静に

深く深く生徒の内面を推測


言葉のチョイスも、

極力偏りがないように

クラスや生徒を崩壊させないように



でも行けるところまで掘り下げて


タイミングをみてズバッと指導する。



その一連のやりとりが

今私が行っている鍼灸(東洋医学)

と、驚くほどリンクしていまして


(これは同時期に読んでいた「とんかつDJ揚げ太郎」

 によるコラボ癖があったから。一緒じゃん!って思えた)



まぁそんな訳で

「鈴木先生憧れ先生(鍼灸師)」



という括りで

トーークなら

いくらでもできちゃいますね。




・・・加藤諦三氏の本の話題から随分それてしまいました



それについて沢山メモしました。



「親子の役割逆転」



って言葉を何度も使います。



ジャブのように自然に出るのですが、

効き目はボディーブローに匹敵します。


あえて攻撃的な表現をしましたが

決して個人を攻撃している訳ではなく


そこに甘えや、偽善や、疲れや

苦労や、誤解や、優しさや、

大人にならさるを得ない子供や・・・



そこを軸に本は展開されておりまして


そもそも考え方や感じ方は人それぞれですよね?



この例が的確かは不明ですが、


私には台所を飛び回っている小蝿が見えるのですが、

両親には見えない



(シンプルな老化によって)

ってのが原因ではありますが、

それは置いといて



子供が訴えたい真意を

両親は汲み取れるかどうか



と言われると、

なかなか難しいと思います。



それに

言葉だけを見ると


普通の言葉なのにも関わらず、

言い方や態度なども加味すると

どこか利己的で支配的に感じることは

子供からしてみたらあるのかもしれません。


そういったことが積み重なると

子供は親と距離を置くもの


距離を置けるのであればまだいいのかもしれません。

子供が幼ければ幼い程、距離感は近いです。



愛情というのは

単純ではないのでしょう


でも案外シンプルな方がいい


それは「中庸」に通じるものがあるのではないでしょうか




「心配」


ってのは特にネックだと考えています。



親はシンプルに子供の安否を心配している

のだとしても

それがあまりにも多いと(無いのもまた問題)

子供からすると


「信用されてないんだな」


と解釈することがあります。


「重い」


「ウザい」


シンプルに言うとこうなります。



そう言った誰しもに起こり得る出来事から、


それぞれの内面描写が

淡々とシンプルに核心を突いているのが

加藤諦三先生の本です。



他にも5冊ほど読みました


論理的思考が半端ないと感じました。



読んでみる価値はあります。

ただ、覚悟は必要です。


心を削られます。


その覚悟と、

逆上しない覚悟が必要です。



逆上する人は・・・


ってことも書いてありました。




自殺する子供

親を殺す子供


虐待する親

虐待を止められない親



愛に飢えた子供

親に絶望した子供


愛せない親

かつて同じ経験をした親



その始まりは

自分が子供だった頃の

「親子関係」


そこからコミュニケーションが始まり、

お隣さんや同級生や先生や・・・


それらの基本は

「親子のコミュニケーション」



あんまり愛って言葉は使いたくないのですが

(心理描写の機微を省略することになるため)


愛が満たされていれば

子供はそこから社会に羽ばたきます



愛が枯渇していると

子供はもじもじしたり、

自分をうまく表現できなかったり

他者との関わりが怖くなったり


(自閉症などはまた別のお話ですので

 誤解のないようにお願いします)



逆上するドライバー、

モンスターペアレント

とはじめとした

様々なモンスター

と呼ばれてしまう方も



子供の頃の「親子関係」

に原因があると思います。



愛が枯渇していると

いろんな不具合を生じます。



自分を嫌いになると

人を好きになることはできません。


できたとしても

それは自分にとって都合の良い

優しくしてくれる人間だけにです。


そこにすがることでしか

関係性を保てないというジレンマがあります。



心に棘が刺さっています。

それを取るのは時間が長いほど大変です。


私生活の充実度で忘れていたとしても

例えば、

社会人になって

急にぶり返す例もたくさんあります。



「今時の若いもんは・・・」

と一括りにするのは

あまりにも乱暴です。


あなたにも事情があるように

各々事情はあります。



説教したい方は

その方の「事情」も踏まえてあげて下さい。




・・・ちょっと言い過ぎてしまいました。


だいぶ長くなってしまいましたので

このくらいにしておきます。



「刺す鍼」

も素晴らしいのですが



私は

「刺さない鍼」

をして



心に刺さるような

励ましや希望や安心する

言葉を患者さんに届けたいです。



時に丸く

時に鋭く



そこは鍼灸師ですから

鍼灸師らしく


人の心に寄り添って

その方の事情を弁えて



・・・折に触れて

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